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2026年01月12日

【Weekly No.517】米雇用者数、12月は予想下回る5万人増-失業率は4.4%に低下

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  1. 【米雇用者数、12月は予想下回る5万人増-失業率は4.4%に低下】
  2. 【158円台に下落、1年ぶり安値-高市首相の衆院解散報道で】
  3. 【今週の日本株は高値圏でもみ合い、スピード調整-企業決算に注目】
  4. 【ゴールドマン予想、次の物色対象は消費関連株-AIブーム巡る懸念下で】
  5. 【トランプ関税巡る最高裁判断は持ち越し、次回意見公表日は十四日】

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Weekly 1月12

【米雇用者数、12月は予想下回る5万人増-失業率は4.4%に低下】

202512月の米雇用統計では、雇用者数の伸びが市場予想を下回った。労働市場が徐々に鈍化した1年を締めくくる内容となった。米労働省が9日発表した202512月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比5万人増と、市場予想の6万人増を下回った。  

とりわけ建設、小売、製造業での雇用減が目立った。一方、失業率は4.4%に低下。時間当たり賃金は前年比3.8%上昇と、伸びは11月の3.6%から加速し、FRB(米連邦準備理事会)が今月のFOMC(連邦公開市場委員会)で金利を据え置くとの見方を支えた。

失業率の低下が「減速する労働市場支援に向けたFRBに安ど感を与えるが、同時に雇用の伸び鈍化という問題を無視することはできない。採用は依然として停滞し、景気循環に敏感な分野の雇用の伸びも安心できるシグナルを発していない。

雇用の先行きには慎重な見方も強い。求人は限られ、賃金の伸びは鈍化するという状況が今年も続くとエコノミストはみており、中間選挙にかけてアフォーダビリティー(暮らし向き)を巡る有権者の懸念は強まる可能性が高い。

FRB当局者の間では、今年の追加利下げ幅を巡り見解が分かれている。市場では、1月の次回FOMCで政策金利が据え置かれるとの見方が維持された。S&P500は上昇して取引を開始。米10年債利回りは小幅な動きとなっている。

一方、同日発表の米ミシガン大学が発表した1月の消費者マインド指数(速報値)は小幅に上昇。関税に対する不安が和らぎ、景気への見方はわずかに上向いた。ミシガン大消費者マインド指数(速報値)は54.0に上昇。エコノミスト予想中央値は53.5。前月は52.9。

期待指数は5カ月ぶり高水準となる55。短期と長期の両方で景気見通しが改善した。現況指数は3カ月ぶりの水準に上昇。昨年12月には過去最低を記録していた。

 

【158円台に下落、1年ぶり安値-高市首相の衆院解散報道で】

NY時間9日午前の外国為替市場で、円が対ドルで下げ幅を拡大。対ドルで158円台に下落した。高市首相は23日召集が予定される通常国会の冒頭で衆院を解散する検討に入ったと、読売新聞(電子版)が9日、政府関係者の情報を基に報道。これに反応した。衆院選は2月上中旬に実施される公算が大きいと、読売は伝えている。

その後、米連邦最高裁判所が審理済み案件の意見公表で、トランプ大統領の包括的な上乗せ関税について判断を示さなかったことを受け、ドル買いが加速。円は対ドルで一時0.8%安の15818銭まで売られ、20251月以来の安値をつけた。さらに下げれば、25110日に記録した15887銭を試すことになる。

一方、シカゴの日経平均先物が急伸している。読売新聞電子版が9日付で、高市早苗首相(自民党総裁)が、23日召集が予定される通常国会の冒頭で衆院を解散する検討に入ったと報じ、動意づいた。

シカゴ日経平均先物は、報道前に5万2200円付近を推移していたが、短時間で一時5万3700円台に上昇した。この時ドル/円は157円半ばから強含み、一時158円台に乗せた。

結局、シカゴ先物は9日も現物価格比1635円高の53575円と大幅高。

この株価上昇は、高市首相の高い支持率を踏まえると衆院選で自民党に票が集まることが想定され、高市氏の政策推進力が強まれば「財政拡張的な側面が目立つようになる可能性があり、円安圧力になり得るとの連想が直後の円売りを促したのではないか。

日銀の利上げが4月以降になる可能性があることも円安要因のようだ。一方、ドル158円超の水準では為替介入の警戒感もあり、「急激に円安が進むことは困難」との見方も示している。

読売の報道は、衆院選が2月上中旬に実施される公算が大きいとし、首相は参院で少数与党が続いており、政策実現の推進力を得る必要があると判断したとみられると伝えている。政権基盤を強めることで、悪化する日中関係の局面を打開したい意向も働いたとみられる。

 

【今週の日本株は高値圏でもみ合い、スピード調整-企業決算に注目】

1月第2週(13-16日)の日本株は前述した読売報道がなくても、高値圏でもみ合う見通し。企業業績の回復期待や少額投資非課税制度(NISA)を通じた個人投資家の年初の買いが株価を下支えするとみられる。ただ、中国の対日輸出規制の影響や不確実性を増す米国の経済・外交政策などで上値は限られる。米国企業の決算も注目材料だ。

1週のTOPIX(東証株価指数)は3.1%上昇した。史上最高値を更新する好調なスタートを切った後、中国が新たな対日輸出規制を打ち出したことで、レアアース(希土類)の供給不安から自動車株などの上値が抑えられた。市場では、序盤の上昇が急激だったことから、先行きに対する強気の見方は継続しても時間調整が必要との見方が多い。

2週目の今週はJPモルガンやゴールドマン・サックスなど米主要金融機関が決算を発表する。日本企業の発表本格化は最終週になり、2週は東宝やベイカレント、良品計画などが予定。8日に今期の業績予想を上方修正したファーストリテイリングの株価が急騰、小売株全体に投資家の資金が向かったことから、決算に対する投資家の期待値は高そうだ。米経済指標は13日に消費者物価指数、14日に小売売上高が発表される。

今年の1-3月期は日米ともに金融政策変更が見込まれず大きなマクロ面での変化が少ないため、ミクロの動向が株価を左右する。その意味で米国決算が大きな注目材料だ。ただ、好決算が既に織り込まれていることから、相場の上昇加速につながるシナリオは描きづらい。このような中、NISA資金の流入で下値は限られそう。

世界的にも株価指数が最高値を更新している市場は多く、債券から株式への資金シフトが起きている。日本企業の決算はファストリなどは悪くなかった。今後3月期決算企業の昨年10-12月業績が悪くないことが見えてくればポジティブに反応するだろう。

 

【ゴールドマン予想、次の物色対象は消費関連株-AIブーム巡る懸念下で】

AI(人工知能)関連の勢い鈍化が懸念される中、ウォール街のストラテジストらは米国株の強気相場を推進する新たな原動力を模索している。ゴールドマン・サックスのレポートに寄れば、米経済が加速するという前提の下、中間層の消費支出拡大で恩恵を受ける銘柄に注目する。医療サービスや素材、生活必需品を提供する企業のほか、「必要ではないがあればうれしい」商品を販売する銘柄に特に強気の見方を示している。

これには高級衣料品やアクセサリー販売、家庭用品、旅行会社、カジノなどが含まれる。こうした銘柄は昨年10月以降、相場全体を上回るパフォーマンスを見せた。6日付のリポートには「2026年前半もバリュー株が引き続き優位に立つだろう。中間所得層の実質所得が加速的に増加し、売上高の伸び改善につながる」と記した。

ゴールドマンは、トランプ大統領の関税政策による逆風の後退、安定しつつある労働市場、昨年成立した政権主導の大型法案に伴う税還付などの恩恵を中間層の消費者が受けると見込んでいる。

その他の金融機関には、過去3年間にわたり、大型テクノロジー7銘柄「マグニフィセント・セブン」が主導したAIトレードが市場をけん引してきたが、市場ではこれに代わる投資対象を模索する動きが広がっている。

経済成長見通しの上方修正が進んでいる。成長が上振れすれば、伝統的なバリュー株セクターにとって良い前兆になる。

資金ローテーションの恩恵を早々に享受した可能性のある銘柄の一つが、ゴルフクラブやサッカーシューズ、テニスラケットなどを扱うディックス・スポーティング・グッズだ。株価は年初来9.4%上昇している。

先のゴールドマンは中間層の購買力向上の恩恵を受ける銘柄としてディックスのほか、バーリントン・ストアーズ、ベスト・バイ、ファイブ・ビロウ、リーバイ・ストラウス、ギャップを挙げている。

確かに実店舗型の小売業者はアマゾン・ドット・コムのような電子商取引(EC)大手との競争に苦戦してきたが、テック大手やAI関連企業の株価が超高水準に達する中、投資家の目は他の投資機会に向かいつつある。

少なくとも26年初の時点で割安なのはバリュー株のようだ。グロース株ははるかに割高だ。

 

【トランプ関税巡る最高裁判断は持ち越し、次回意見公表日は十四日】

米連邦最高裁判所は9日、審理済みの案件に関する今年最初の意見公表で、トランプ米大統領の包括的な上乗せ関税について判断を下さなかった。また、次回の意見公表日を14日に設定した。

最高裁はどの決定について公表準備が整っているかを事前に明らかにすることはなく、米東部時間午前10時に判事らが法廷に着席した際、口頭弁論が行われた案件について判断が下され得るとだけ説明している。

9日にはトランプ関税を巡る判断が持ち越しとなったことを受けて、関税の影響を受けやすい銘柄が急落。アンダーアーマーやコールズ、ルルレモン・アスレティカ、ベスト・バイ、アメリカン・イーグル・アウトフィッターズなど、小売り株の下げが目立った。この日、最高裁が公表した判断は刑事事件1件のみだった。

昨年115日に行われた口頭弁論では、緊急事態に大統領権限で輸入を制限できると定めた国際緊急経済権限法(IEEPA)を関税の法的根拠としている点を巡り、複数の保守派判事が懐疑的な見方を示していた。

関税を巡ってトランプ氏に不利な判断が下されれば、同氏の看板である経済政策を揺るがすことになり、大統領復帰後で最大の法的敗北となる。争点となっているのは昨年42日の「解放の日」に発表された関税で、大半の輸入品に10-50%の関税を課した。また合成麻薬フェンタニル対策を理由にカナダ、メキシコ、中国に課した関税も含まれている。