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2025年11月10日

【Weekly No.509】米新規失業保険申請、前週は22.8万件に増加

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  1. 【米新規失業保険申請、前週は22.8万件に増加】
  2. 【米消費者マインド、3年ぶり低水準-政府閉鎖と物価高で見通し暗く】
  3. 【AI熱狂に異変か、OpenAI資金調達を市場不安視-「政府保証」臆測呼ぶ】
  4. 【トランプ関税の合憲性、米最高裁が疑問呈す 口頭弁論開始】
  5. 【米民主、重要選挙でNY市長や2州知事制す】

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Weekly 1110

【米新規失業保険申請、前週は22.8万件に増加】

米国の新規失業保険申請件数が前週に増加した。連邦政府機関の閉鎖で公式統計の発表が停止しているなか、民間の調査では、111日終了週の新規失業保険申請件数は約228000件と、前週改定値の219000件から増加した。

6日の米市場では、労働市場の民間データが発表された後、ドルが対ユーロおよびスイスフランで2日連続で下落した。米労働市場の弱さを示す経済指標を受けて、年内の追加利下げ観測が強まった。

英ポンドは上昇。イングランド銀行(英中銀)が政策金利を据え置いたことが支援材料となった。市場では据え置きが大方の予想だったが、利下げの可能性も3分の1程度織り込まれていた。ドル/円は0.66%安の153.09円と円高となった。

米債券市場では、米国債利回りが低下した。過去最長となった米政府機関の閉鎖により、投資家は発表が凍結されている米労働統計局の月次雇用統計の代わりに民間データに頼らざるを得なくなっている。指標となる10年国債利回りは約7bp(ベイシスポイント、0.07%のこと)低下し、4.089%となった。30年国債利回りは約5bp低下し4.686%となった。

この日、米株式市場は下落して取引を終えた。割高なPERが意識され、4日に見られたハイテク株売りが再開した。特に人工知能(AI)関連の株価上昇に対する懸念からリスク選好の動きが弱まり、主要3指数はいずれも下落した。主要指数はここ数カ月、AI関連株主導で最高値を度々更新してきた。同セクターの弱さは市場がハイテク株に依存していることを浮き彫りにしている。

 

【米消費者マインド、3年ぶり低水準-政府閉鎖と物価高で見通し暗く】

米ミシガン大学が発表した11月の消費者マインド指数は、約3年ぶりの水準に低下した。政府機関の閉鎖が景気見通しを暗くしたほか、物価高で家計見通しも悪化した。

現況指数は6.3ポイント下げて52.3と、過去最低を記録。政府閉鎖の影響を巡る懸念が強まった。マインド指数の低下は年齢層や所得層、政治的立場を問わず幅広く見られた。

物価高に関する自発的な言及は5か月連続で増加したものの、長期的なインフレ期待はやや緩和した。一方、1年先のインフレ期待は小幅上昇した。

ミシガン大の消費者調査によると、「消費者は多方面から家計が圧迫されていると感じている」と発表文で指摘。「また労働市場が今後も軟化し、個人的に影響を受けると見込んでいる」と述べた。

現在の家計状況に関する指数は6年ぶりの低水準となったほか、高額商品の購入環境は22年半ばに匹敵するほど悪化しているとの認識が示された。失業への不安が高まり、回答者の71%が今後1年に失業が増加すると予想。この割合は1年前の2倍を上回る。

「さらに消費者の間では、自分が失業するかもしれないとの見方も強まり、この比率は今年3月以来の高水準に達した」と付け加えた。

政府閉鎖で主要な公式経済データの発表が延期されおり、景気の実態把握が難しくなっている。こうした中、今回の消費者マインド指数など民間の統計が、部分的に代替指標の役割を果たしている。今回の11月調査は、1021日-113日に実施された。

 

【AI熱狂に異変か、OpenAI資金調達を市場不安視-「政府保証」臆測呼ぶ】

米株市場では、人工知能(AI)を巡る熱狂に代わって懐疑的ムードが支配的となり、年初来の高騰をけん引してきた巨大テック企業の株価が急落した。

AIブームの根幹を揺るがす単純な疑問に市場の不安は集中している。すなわち未上場スタートアップ、OpenAIの壮大な野望を支える巨額資金を誰が負担するかという問題だ。同社は株式市場に数千億ドル相当の価値を生み出した投資テーマの中心に位置する。

OpenAIは黒字化していないが、AIインフラに14000億ドル(約214兆円)余り投じる計画を掲げる。サラ・フライアCFO5日のテック会議で、米政府が「資金調達を可能にする保証を補強する」可能性に言及し、ウォール街の注目を集めていた。

サム・アルトマンCEOは、そのような保証は要請していないとソーシャルメディアで釈明したが、AI主導のテック株急騰が行き過ぎではないかという投資家の心配を和らげるには至らなかった。

エヌビディアオラクル、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)、ブロードコムといった上場企業にとって、OpenAIの投資計画がいかに重要か指摘し、彼らが政府から資金保証を望んでいることは、フライア氏の発言からはっきり分かる。市場から拒まれた後に撤回しても、不安は収まらない」と認識を示した。

 

【トランプ関税の合憲性、米最高裁が疑問呈す 口頭弁論開始】

米連邦最高裁は5日、トランプ大統領が1977年の国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づき日本を含む世界各国に課した関税措置の合憲性を問う訴訟を巡り、口頭弁論を開始した。

最高裁はこの日、同措置の合憲性を問う訴訟の口頭弁論を開始した。判事らは保守派もリベラル派も同様に、国家緊急事態の際に適用される同法がトランプ大統領に関税を課す権限を与えたのか、それともトランプ氏が議会の権限を侵害したのかについて、トランプ政権の弁護士を厳しく問いただした。

しかし、保守派判事の中には、外国との取引で大統領が持つ固有の権限を強調する者もおり、判断が大きく分かれる可能性を示唆している。

最高裁が 判断を下すまで通常は 数カ月かかるが、 結果次第で 世界経済に影響が波及し得るほか、 トランプ氏が 大統領権限を行使する限界を 最高裁が どこまで容認するか占う上で大きな試金石になる。

IEEPAは米国が国家非常事態に直面した際に大統領が通商を規制することを認めるもので、トランプ大統領は同法を根拠に米国の貿易相手国に対する関税措置を導入。こうした形でIEEPAを利用した大統領はトランプ氏が初めてとなる。

トランプ氏は2日、最高裁が関税措置を違憲と判断すれば「われわれは無防備になり、米国は破滅し得る」と自身の交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に投稿。この日の弁論に出席したベセント財務長官はロイターに対し、最高裁がトランプ大統領に不利な判断を下したとしても、トランプ政権は別の法的権限に切り替えるため、関税措置は当面維持されるとの見方を示した。ベセント氏はその後、FOXの番組で、弁論を通じて「非常に楽観的になった」と語った。米国税関・国境警備局(CBP)が 公表した最新データによると、 2月4日から9月23日までの IEEPAに基づく関税収入は推計890 億ドルだった。

トランプ政権はこの件について最高裁に対し迅速に判断を下すよう要請。 最高裁の9人の判事は現在、6対3で保守派が多数を占める。3人はトランプ氏が1期目の政権で任命した。

 

【米民主、重要選挙でNY市長や2州知事制す】

 米野党民主党が、トランプ大統領が就任して以降初めて行われた一連の重要な選挙で「全勝」を収めた。大統領選からのほぼ1年間、足場の再構築を模索してきた同党にとっては待望の明るい要素と言える。

ニューヨーク市長に当選したマムダニ氏など新世代の民主党候補者は、東部ニュージャージーと南部バージニアの知事選も制したほか、西部カリフォルニア州では来年の議会中間選挙で民主党に有利となるような下院選挙区割り変更が住民投票によって承認された。

確かに激戦州の東部ペンシルベニアなどで実施された知名度の低い選挙では民主党の健闘は目を見張ったが、最大の選挙戦が展開されたのは民主党が優勢な州だった。

たとえば各種世論調査では、民主党は総じて人気が低調なままだ。なるほどトランプ氏の支持率は落ち込んでいるものの、10 月下旬のロイターの調査によると、現時点で下院選挙があった場合、民主党と共和党に投票すると答えた人はほぼ同数だった。

党内の緊張もなお続く可能性がある。急進左派のマムダニ氏は反既成政治家の姿勢を打ち出して若い有権者の心をつかんだが、バージニアとニュージャージーの州知事選で勝利したスパンバーガー前下院議員とシェリル下院議員は、ともに安全保障畑の穏健派だ。

もっともマムダニ氏、スパンバーガー氏、シェリル氏の3人はそろって経済問題、特に生活費高騰を選挙の重要争点に据えた。トランプ氏が大統領に返り咲いたのはまさにこの問題を解決するとの約束が歓迎されたからだが、有権者は引き続き懸念していることが読み取れる。

マムダニ氏は5日の当選後初会見で「(トランプ)大統領にとっての教訓は、働く米国人の生活に広がる危機への認識が不十分ということだ。結果を出さなければならない」と強調した。

今回の一連の選挙を総括した民主党知事協会のドレイパー氏は「われわれは若い男性、大卒資格を持たない層から多くの票を獲得し、バージニアとニュージャージーでは中南米系が大きく民主党に傾いた」と述べた。

トランプ氏が5日に南部フロリダ州マイアミで行った約1時間の演説は、これらの選挙での共和党の敗北を直接認めようとせず、昨年11月の大統領選勝利からちょうど1年を迎えたことをアピールする内容だった。

トランプ氏は、1年前に米国民は「主権を取り戻した」と語った後でマムダニ氏に批判の矛先を向けて「昨夜ニューヨークで少しばかり主権が失われた」と発言した。ただトランプ氏は、以前示唆したニューヨーク市への連邦予算拠出差し止めには改めて触れず、自身のホームタウンであるニューヨークの成功を望むと述べ、マムダニ氏に「多少は」協力するかもしれないと付け加えた。

共和党にとっては、一連の選挙はトランプ氏自身の支持層を動員するのが難しいかもしれないという警戒信号を点滅させる結果になった。バンス副大統領も5日のソーシャルメディアへの投稿で問題の存在を認め、昨年トランプ氏を支持してくれたが比較的忠誠心の薄い有権者を動員するため、もっと良い仕事をしなければならないと訴えた。