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2025年08月04日

【Weekly No.495】7月の雇用統計で欧米市場に激震

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  1. 【7月の雇用統計で欧米市場に激震】
  2. 【米ISM製造業指数、9カ月ぶり低水準】
  3. 【FRB会合で政策金利据え置きに反対した理事2人が声明】
  4. 【トランプ氏の支持率40%に低下、2期目で最低水準=ロイターの調査】

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Weekly 84

【7月の雇用統計で欧米市場に激震】

1日の欧米株式市場に激震が走った。7月の米雇用統計で米雇用者の伸びはこの3カ月に大きく減速したことが明らかになった。7月の雇用者数はわずか7.3万人増。

労働統計局の発表によれば、雇用者数の伸びは前月と前々月合わせて26万人近く下方修正された。これまで3カ月の平均はわずか3万5000人の増加で、コロナ禍後の最悪を記録した。経済を巡る不確実性が広がる中で、労働市場のペースが落ち始めていることが改めて示唆された。失業率は4.2%で6月の4.1%から上昇した。エコノミスト予想は4.2%だった。

今回の統計で労働市場の軟化が一段と鮮明になった。雇用者の伸びが著しく減速し、失業率が上昇しただけでなく、失業者の再就職が困難になり、賃金の伸びもおおむね停滞している。消費者と企業の支出減速はすでに起きているが、これがさらに進行するリスクが高まっている。  

統計発表後の金融市場では米株価3指数が軒並み下落。米国債利回りは低下し、ドルは売られた。NY外国為替市場では統計発表後に、が対ドルで上げ幅を拡大。一時2%円が上昇し、1ドル=14750銭まで円高・ドル安が進んだ。9月の次回FOMC(連邦公開市場委員会)までに、雇用統計はあと1回、物価統計は複数回発表される。

米労働統計局は、5・6月分の「通常よりも大きい」下方修正の理由を明らかにしなかったものの、「月次の修正は、推定値発表以降に企業や政府機関から受け取った追加報告と季節要因の再計算によるもの」とした。エコノミストの間では、トランプ政権による連邦政府職員の大量解雇を受けて指標の「質」について懸念が出ていた。

今回の雇用統計でFOMC(連邦公開市場委員会)への利下げ圧力をさらに高めると同時に、7月のFOMCで据え置きに反対票を投じた2人のFRB理事らの主張を裏付けた。

雇用者数の伸びが低かったのは、製造業と専門職、ビジネスサービスのほか、政府職員の雇用減が反映された結果だ。地方の公的教育機関雇用者の下方修正が、5月と6月の全体的な下方修正に影響した。

トランプ政権の政府支出削減による影響は、まだ雇用市場に波及する過程にあるようだ。連邦政府の雇用者数は6カ月連続で削減され、首都ワシントンをはじめ政府職員の雇用が集中する地域では失業率が徐々に上がってきている。人員削減は大学や非営利団体など、連邦政府の助成金に依存する機関にも広がっている。

労働市場に関する他の指標では、労働者の需要は総じて健全な水準を維持。求人件数は今もコロナ禍前の水準を上回っているほか、失業保険の新規申請件数は数週間前から減少傾向にあり、企業が人材を手放すことに消極的であることを示唆している。レイオフは全般に少ないが、ハイテク部門などを中心に増加しているのは、人工知能(AI)の台頭が一因とみられる。

 今回の雇用統計で最大のポイントは、労働力に対する需要が供給を上回るペースで落ちていることであり、つまり労働市場はパウエルFRB議長が表現した『堅調』ではないということになる。これで議長はこれまでの意見を修正するだろう。利下げの時期が前倒しの可能性は高まっている。

この日のNY ダウは542ドル安、1.23%の下げ、ナスダックは2.23%、S&P500 1.59%の下落だった。欧州市場もドイツが2.47%、フランスは2.91%の下落。そしてシカゴの日経平均先物は1日の東京市場の現物価格から800円以上下げ、4万円割れとなっている。

おそらく、今後数日内にトランプ大統領はパウエルFRB 議長への攻撃を強めるだろう。その時に円はさらに強くなる可能性があるのでは。

 

 【米ISM製造業指数、9カ月ぶり低水準】

雇用統計と同じ日に発表された7月の米製造業活動は引き続き縮小し、9カ月ぶりの水準に沈んだ。受注の低調が続いたことに加え、雇用の縮小ペースが加速したことが響いた。縮小は5カ月連続。7月は前月から1ポイント低下の48。市場予想は49.5。これで5か月連続の縮小となる。

雇用に関する指数はおよそ5年ぶりの水準に低下。関税引き上げと需要の鈍化を受けて、製造業者がコスト削減を強化していることを示唆している。今週発表された統計によると、今年上半期の個人消費と企業投資は鈍化傾向を示した。

朝方発表された7月の米雇用統計によると、製造業の雇用は3カ月連続で減少している。ここまで減少が続くのは約2年ぶり。全体でも直近3カ月における雇用の平均の伸びは新型コロナウイルス禍以来の低い伸びにとどまった。

ISM製造業調査委員会は「雇用は縮小圏でさらに低下した。調査対象企業は採用ではなく、従業員数の管理が依然として一般的だと報告した」と発表文で指摘している。「生産に関する指標がまちまちであることから、企業は生産量を増やしても、採用には慎重姿勢を維持していると考えられる」と述べた。

 

【FRB会合で政策金利据え置きに反対した理事2人が声明】

730日まで開かれた米FOMCの会合で、利下げを見送り、政策金利を据え置くことを決めたが、2人の理事が利下げを支持して反対に回った。政策金利を据え置く決定に異例の反対を唱えた2人の理事が、81日、声明を公表し、トランプ大統領の関税措置による物価への影響は一時的で、雇用情勢が悪化する前に利下げに踏み切るべきだと主張した。

2人の理事がFOMCで反対するのは異例で、32年ぶりだといわれている。2人のうちウォラー理事は、関税措置による物価の上昇は一時的だと指摘し、様子見の姿勢を続けることで政策対応が後手に回る可能性があると指摘している。その上で、労働市場は表面的には堅調に見えるものの、民間部門の就業者数の伸びがほぼ停滞し、下振れするリスクが高まっているとして、利下げに踏み切るべきだと主張している。

また、副議長を務めるボウマン理事も、労働市場の悪化や景気の減速を防ぐためにも利下げが望ましいという考えを示した。

この日に発表された米雇用統計では、ここ数か月の新規の採用が減速していることを示す内容となったが、FRB内では関税措置によってインフレが再加速するという懸念も根強くあり、金融政策をめぐって難しい判断を迫られることになるだろう。

 

【トランプ氏の支持率40%に低下、2期目で最低水準=ロイターの調査】

ロイターの調査によると、トランプ米大統領の支持率が40%に低下し、2期目としては最低水準に沈んだ。トランプ氏の経済政策や移民政策に対する懸念がくすぶっているもよう。

前回15─16日に実施された調査での支持率は41%だった。

今回の調査は28日までの3日間、全米の成人1023人を対象に実施された。共和党支持者の83%がトランプ氏の大統領としてのパフォーマンスを支持。一方、民主党支持者の支持はわずか3%にとどまり、トランプ氏を巡る国民の意見が二極化している様子が鮮明となった。なお、トランプ氏の経済政策に対する支持は約38%、移民政策に対する支持は43%。ともに前回の調査の35%、41%から小幅上昇した。